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2020-05-05

感想「アンをめぐる人々」


赤毛のアン・シリーズ8「アンをめぐる人々」を読みました。 アヴォンリーの人々に焦点を当てた短編集です。アンや主要なキャラクターはほとんど出てきません。

Amazonより

シンシア叔母さんお気にいりのペルシャ猫は、いったいどこへ消えたのか? どうしても父親を結婚式に招待したかったレイチェルの作戦は? 崇拝者を持ったことがないとは言えなかったばかりに、シャーロットが立ちいたった珍事態――平和に見えるアヴォンリーでも、人々は何かしら事件をかかえている。深い人間愛と豊かなユーモア、確かな洞察力で描かれた、アンをめぐる人々の生活。


作者のMontgomery(モンゴメリ)は、人物を書くのがうまい。優しい人も、頑固な人も、意地悪な人も、彼女は生き生きと描きます。一見地味に見える人生でもドラマがあるんだなあ、と思いました。

この本は、O.Henry(オー・ヘンリー)を思わせます。彼こそ短編の名手だと思っていましたが、MongomeryはO.Henryに勝るとも劣らない。すばらしい短編の書き手です。それぞれの特徴を挙げるならば、O.Henryは筋書き、Montgomeryは人物描写にあります。

O.Henryの話は、予想もしていなかった展開に胸がすく。私が好きな短編は「手入れの良いランプ」です。

Mongomeryは、人物描写がうまい。一人ひとりのキャラクターがはっきり見えてきます。普通なら悪役にされてしまうようなキャラクターも丁寧に描かれるので、憎めないのです。Mongomeryはどの登場人物も愛していたんでしょうね。そんなふうに感じます。

「アンをめぐる人々」のなかで私が好きなのは、「父の娘」「セーラの行く道」「ベティの教育」。

「赤毛のアン」を読んだ方はもちろん、読んだことのない方にも、ぜひ手にとっていただきたい本です。


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